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農地転用にかかる期間はどれくらいか-申請から許可までの流れと時間の目安を整理して解説-

農地転用にかかる期間はどれくらいか-申請から許可までの流れと時間の目安を整理して解説-

はじめに

農地転用を検討する際、
多くの方が最初に気にするのが
「どれくらいの期間がかかるのか」
という点です。

  • すぐに建物を建てられるのか
  • 売買契約や工事のスケジュールに間に合うのか
  • いつ許可が下りるのか

こうした疑問は、
農地転用の計画全体に直結します。

一方で、農地転用にかかる期間は
一律に決まっているわけではなく、

  • 農地の所在
  • 市街化区域か市街化調整区域か
  • 農地のランク
  • 他の法令手続きの有無

などによって大きく変わります。

本記事では、

  • 農地転用の標準的な処理期間
  • ケース別の期間の目安
  • なぜ時間がかかるのか

を整理し、
農地転用にかかる期間の考え方を解説します。


農地転用の期間は「申請してから」だけではない

農地転用の期間を考える際、
注意すべき点があります。

それは、

農地転用にかかる期間 = 申請から許可までの期間
ではない

という点です。

実務上は、

  • 申請前の調査・準備
  • 申請後の審査・補正

を含めて考えなければ、
実際のスケジュールは見えてきません。


農地転用の全体的な流れ

農地転用の一般的な流れは、
次のようになります。

  1. 事前調査
  2. 申請書類の作成
  3. 農業委員会への申請
  4. 補正対応
  5. 農業委員会の意見決定
  6. 都道府県(または市)の許可
  7. 許可書の交付

このうち、
どの段階に時間がかかるかによって、
全体の期間が大きく変わります。


申請前にかかる期間の目安

事前調査にかかる期間

事前調査では、

  • 農地のランク
  • 農用地区域の有無
  • 市街化区域・市街化調整区域の別
  • 他法令の規制

などを確認します。

この調査には、
数日〜2週間程度
かかることが一般的です。

調査内容が複雑な場合や、
関係機関が多い場合には、
さらに時間を要することもあります。


書類準備にかかる期間

農地転用申請では、

  • 申請書
  • 配置図・公図
  • 資力証明
  • 被害防除計画

など、多くの書類が必要になります。

これらの準備期間は、

  • 最短で1週間程度
  • 通常は2〜3週間程度

を見込むケースが多くなります。


申請後にかかる期間の目安

農業委員会での審査期間

農地転用申請は、
市町村の農業委員会事務局に提出されます。

多くの自治体では、

  • 月1回
  • 締切日が決まっている

という運用が取られています。

そのため、
締切直後に提出できるかどうか
で、1か月近く差が出ることがあります。


補正対応にかかる期間

申請後、
記載内容や添付書類について
補正を求められることは珍しくありません。

補正対応には、

  • 数日で済むもの
  • 1〜2週間かかるもの

まで幅があります。

補正の内容次第では、
次回の委員会に回されることもあります。


許可までの標準的な期間

市街化調整区域や非線引き区域での
農地転用許可申請の場合、

  • 申請から許可まで約1か月半〜2か月程度

が一つの目安となります。

市街化区域内の届出の場合は、

  • 1週間〜10日程度

で処理されるケースが一般的です。


ケース別に見る農地転用の期間

市街化区域内の農地転用(届出)

  • 事前準備:1〜2週間
  • 届出処理:1週間前後

全体で2〜3週間程度


市街化調整区域の農地転用(許可)

  • 事前調査・準備:2〜4週間
  • 申請後〜許可:1.5〜2か月

全体で2〜3か月以上


農振除外が必要な場合

農用地区域内農地の場合は、

  • 農振除外
  • 農地転用

という二段階の手続きが必要です。

農振除外には、

  • 半年〜1年以上

かかることもあり、
農地転用まで含めると
1年以上の期間を要するケースもあります。


農地転用の期間が延びやすい要因

農地のランクが高い場合

  • 甲種農地
  • 第1種農地

に該当する場合は、
審査が慎重になり、
補正や協議が長引く傾向があります。


市街化調整区域で建築を伴う場合

農地転用に加えて、

  • 開発許可
  • 建築許可

が必要な場合、
同時並行での検討が必要となり、
期間が延びやすくなります。


書類の準備が遅れる場合

資力証明や関係機関の承諾書など、
取得に時間がかかる書類があると、
全体のスケジュールに影響します。


「すぐできる」と誤解されやすいケース

周囲が宅地化している農地

周囲の状況にかかわらず、
農地転用の手続きは必要です。


少しだけ使う場合

面積の大小にかかわらず、
農地転用が必要であれば
同じ手続きと期間がかかります。


農地転用の期間を考える際の整理方法

農地転用の期間を見積もる際は、

  1. 市街化区域か、市街化調整区域か
  2. 農振除外が必要かどうか
  3. 建築・造成を伴うか

という順序で整理すると、
全体像が見えやすくなります。


まとめ

農地転用にかかる期間は、

  • 市街化区域か市街化調整区域か
  • 許可か届出か
  • 農振除外の有無

によって大きく異なります。

一般的な目安としては、

  • 市街化区域:数週間
  • 市街化調整区域:2〜3か月
  • 農振除外が必要な場合:半年〜1年以上

と考えるのが現実的です。

農地転用は、
「申請してから」だけでなく
申請前の準備段階から期間が始まる手続きです。

全体の流れを踏まえて、
余裕を持ったスケジュールを組むことが重要になります。